県議活動報告

2023年9月

決算特別委員会 なくならない児童虐待 児相と関係機関、連携を

坪田

おはようございます。民主県政クラブ県議団、博多区選出の坪田晋です。通告に従いまして、児童相談所と警察との連携等について、質問致します。児童相談所の人員の増員や体制強化に対して、我が会派としても視察を重ねたり代表質問でたびたび取り上げるなど今日まで取り組んできましたが、児童虐待に関する痛ましい事件は本県でも絶えることがありません。私も三児の父として、この課題を根絶するべくしっかりと取り組んでいきたいと考えています。

先般、こども家庭庁において、令和4年度の児童相談所による児童虐待相談対応件数が公表されましたが、本県における児童虐待相談対応件数の状況についてどのようになっているのか、過去5年間の児童虐待相談対応件数の推移について資料要求をお願いしていますので、委員長、お取り計らいのほど宜しくお願いいいたします。それでは、資料の説明をお願いいたします。

執行部

資料は、県内児童相談所における児童虐待相談対応件数について、平成30年度から昨年度までの5か年の推移について示したものである。相談対応件数は毎年増加しており、昨年度は、平成30年度の1.8倍となる、1万2,332件となっている。

坪田

この右肩上がりになっている児童虐待相談対応件数が昨年度過去最多になった要因について、どう考えているのか。また、児童虐待対応件数の増加に対してこれまでどのような対策を行ってきたのか教えてください。

執行部

児童虐待相談対応件数が増加している要因としては、家庭の養育力の低下に伴う虐待行為そのものの増加に加え、児童相談所と警察の連携が進み、特にこどもの目の前で親が配偶者に暴力を振るうという心理的虐待、いわゆる面前DVについて、警察からの通告が大幅に増加していることがあげられる。また、児童相談所虐待対応ダイヤル「189(いちはやく)」の広報、県民や学校等、関係機関の皆様の児童虐待に対する意識の高まりにより、通告が増えたことも主な要因であると考えている。県では、虐待相談対応件数の増加に伴い、児童相談所の児童福祉司等を計画的に増員した。

また、児童相談所の専門性と対応力の強化を図るため、警察官や弁護士の配置を進め、昨年度から医学的知見を踏まえたリスク判断や援助方針の検討を行うことがでるよう、児童精神科医等の医師を配置した。

加えて、一時保護所の機能強化を図るため、昨年度、福岡児童相談所一時保護所の個室化等を進めるとともに、全ての児童相談所に一時保護所を設置することとし、今年度、京築児童相談所の移転新築に着手した。

坪田

警察との連携強化が進んだことでが児童虐待対応件数の増加要因の一つであるとのことですが、児童相談所と警察との連携強化についてどのような取り組みを行ってきたのかを伺います。

執行部

児童相談所に警察官を配置しており、専門的見地からの助言や管轄警察署との連絡調整などを担っている。また、虐待通告を受けた児童相談所がこどもの安全確認を行うに当たって、保護者が面会を拒否した場合や、保護者による威圧的な要求等が予想される場合は、管轄警察署の警察官または児童相談所に配置した警察官も同行し、立入調査等を行っている。さらに、平成30年1 1月、県、両政令市、県警の4者間で、情報共有に関する協定を締結し、児童相談所及び警察が把握した虐待事案の情報を、速やかに共有することにより、児童虐待の未然防止と早期発見に取り組んでいる。

坪田

警察とは実質的に全件共有がなされているということが判りました。先ほど宮川議員もお尋ねされていましたが、私からも再度お聞きします。

執行部

警察との情報共有に当たり、全ての虐待事案について、児童相談所に配置された警察官と一緒にその内容を確認している。その上で、重篤な虐待事案や保護者がこどもの安全確認に強く抵抗を示すことが予想される事案については、随時、児童相談所から管轄の警察署へ情報提供を行っている。加えて、直ちにこどもの生命・身体への影響はないものの、今後の養育に注意が必要である事案についても、定期的に県警へ提供している。このように、虐待事案のうち、こどもが里親委託や施設入所となった事案や、保護者が思わず怒鳴ってしまったようケースで、保護者が反省し、児童相談所の指導や支援を受け入れている事案など、それら以外の、保護や見守りを必要とするこどもの情報については、県児童相談所と警察との間で、全て共有している。

坪田

警察以外の関係機関、学校や医療機関との情報共有・協力体制はどのようになっているのか教えてください。

執行部

児童相談所が通告を受けた虐待事案のうち、地域による見守りや支援が必要であると判断したものについては、市町村や児童相談所、学校、医療機関などの関係機関で構成する要保護児童対策地域協議会で支援を行っている。同協議会では、養育状況の実態や保護者が抱える課題などの情報を共有するとともに、こども・家庭への支援方針や役割分担、支援スケジュールなどを協議している。また、支援経過や家庭状況の変化などの情報については、定期的に協議会で共有し、必要に応じて支援方針の見直しを行っている。

坪田

先ほど、一時保護所の機能強化を図ってきたとの説明がありましたが、まだ一時保護所が設置されていない京築児童相談所において、一時保護が必要な事案が発生した場合、どのような対応がなされているのかお聞かせください。

執行部

京築児童相談所管内において一時保護が必要な事案が発生した場合は、田川児童相談所等の一時保護所に移送する、あるいは児童福祉施設や里親への一時保護委託により対応している。

坪田

現在は代替の手段で対応をしていることが判りました。一時保護が必要な事案に迅速に対応するためにも一日でも早く一時保護所が開所されることが望まれるところかと思います。京築児童相談所の一時保護所設置について、現在どのような状況か教えてください。

執行部

京築児童相談所は豊前総合庁舎の中にあり、一時保護所を設置する面積が確保できないことから、新たに庁舎を建設することとしている。状況としては、一昨年度に基本設計、昨年度に実施設計を行い、今年度から建築工事に着手しており、来年度中の竣工を目指している。新たに設置する一時保護所については、定員10名とし、県産材を活用した、こどもが落ち着いて生活ができる温かみのある施設となるよう整備することとしている。

坪田

児童虐待相談対応件数が増え続ける中、虐待事案に迅速かつ適切に対応するためにも、引き続き職員体制の充実や関係機関との更なる連携強化にしっかりと取り組んでいただき、更にはまだ把握のできていない虐待を受けている児童を1日でも早く救えるよう、全件把握に全力で取り組んでいただきたいと考えています。

また、京築児童相談所における一時保護所が来年度中の竣工予定とされていますが、虐待相談対応件数が増える中、一時保護所の設置は喫緊の課題ではないかと思います。代替の手段だけではなく仮設でも対応できる早急な環境整備が必要ではないかと考えます。先日宗像市と福岡市早良区に新しく開校する計画の特別支援学校が、建設工事の入札が不調に終わり、開校時期が延期となりました。そのようなことが無いよう、地域の期待に応え、虐待から速やかに子どもたちを守るためにも、京築児童相談所の整備を着実に進め、全児童相談所における一時保護所の設置を早期に実現していただくことをお願いしまして、私の質問を終わらせていただきます。